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はり灸 一香堂@神楽坂の路地裏

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鍼灸でいのち磨きのお手伝いしています@神楽坂の路地裏

「鍼ってギックリ腰にも効くんですね」

先日、患者さんから「鍼ってギックリ腰にも効くんですね」と言われました。

このコメントに、私は軽い衝撃を受け、「え〜!!ご存知なかった!?」と心の中で叫んでしまいました。

定期的にお見えの方でしたので、その辺りはすでにご承知かと、勝手に思っておりました。

よくよく思い返せば、確かに「鍼は今まで受けたことがない」とおっしゃっていました。だから、鍼についてご存知なかったのは当然です。

鍼灸界には「鍼灸師飽和説」がありますが、「飽和」には程遠い現実を感じます。

鍼灸は身近なものではなく、何かこう、とても「遠い」感じ?
いろいろ行ったけど、なんかいまいちで…しょうがないから(ちょっと言い過ぎ?w)鍼灸に来ましたっていうのが、一般的なんですかね〜。

私は、何かあったら「鍼行けば?」っていう家庭環境に育ったもので…よくわからないのですが・・・

さてさて、前述の患者さんのお話に戻って。

時々こういう状態はあったそうですが、今までは2、3日寝ていれば治っていた、とのこと。
今回は発症3日後に、こういう時行きつけのマッサージに行って(「通常は強めのマッサージが好きなのですが、ギックリ腰のときは軽い繊細なマッサージが良いので、そこに行きました」とのことでした)、その当日は楽になったのだけれど、その後良くならないので・・・と先週の土曜日にお電話をいただきました。

あいにくその週末は東京にいなかったので、すぐには対応できず。
歩けるということでしたので、月曜日に神楽坂に来ていただくようお願いしました。

月曜の夜、その方は、そろそろ摺り足で腰を固まらせてご来堂。
患者衣に着替えるのも大変そうなので、着替えなしで施術。

前傾するのが一番辛い、とのこと。目測で20°が限界という状態。

横になるのも大変そうだったので、患者さんは立った状態で鍼しようかと思ったのですが、「横になれます」ということで、通常どおり横になった状態で進めました。

施術後、患者さんは、施術用ベッドからすっと起き上がって、腰をブンブン動かしながら「全然痛くないですよ〜!」と言って、走って帰られました。。。というのはです。
私の幻想です(笑)名人の先生方でしたら、幻想ではなく本当にそうなりますが…

現実は、冷たかった足・ふくらはぎは温かくなり、背中の張りは緩み、45°くらい(あくまで目測です)まで前傾できるようになりました。

患者さんの体感は、まだ痛みはあるが、来た時より痛みの程度は軽減した、楽になった、という具合でした。

そして、2日前の木曜が2回目でした。
部屋に近づいてくる足音がいつもの音に戻っており、ホッとしました。

施術前チェックでは、前傾角度は前回施術後と同程度、45°くらい(しつこいですが目測です)。前傾する動き方は、月曜の「おそるおそる」から速くなりました。左右の捻りはスムーズになり可動域も改善。

そして、何より、患者さんが感じている「良くなっている」感

この日は難なく患者衣に着替えられました。
着替える前に私が「今日は着替えられますか?大丈夫ですか?」と何度か聞いたため、「そうか、月曜は着替えられなかった。できるようになると、すぐ忘れるんですね」と自ら氣がつかれました。

鍼を受けながら、何が原因だったかを自ら考えられ、「原因は一つではないですが、おそらく・・」と言って、仕事で使用されている椅子のことを話されました。
高さを変える機能が壊れて、ここ1ヶ月くらい、ちょうどいい高さより5cm位低い高さで使っていた。初めは使いづらく違和感を感じていたけれど、最近はそれに慣れてきていた。その矢先に、ギックリ腰になった、とのこと。

不思議なもんで、一香堂に来てくださる患者さん、かなり自立度高いのですよね〜。
まず「自分ではこう思っているんだけど・・」とご自分の考えを述べた後、「先生どう思われます?」的なスタンスの方、多いのです。私から「依存するな」オーラがだだ漏れているのでしょうか (^^;

「自らのからだの主人は自らである」ので、こういう心持ち、大事です。

施術を通して、こういうコミュニケーションを通して、お互いの世界が広がっていろいろな発見があると楽しいですよね。

っと・・・話が飛びました。

木曜の施術後に、最初に書いた「鍼ってギックリ腰にも効くんですね」発言を聞き。
驚きの衝撃を受けつつ「そ、そうですよ」と答える私。
「もっと早く連絡すればよかった」と言われ、若干安堵を感じる私。

その方曰く、ギックリ腰になったとき鍼灸と結びつかなかった、そうです。
おそらく、過去の経験から「こういう症状のときは〇〇して、△△に行って・・・」という一連のプロセスを既にお持ちだったから、新参の鍼灸は浮かばなかったのでしょう。

また、鍼灸は、自分で考えている「治る」過程とは全然違うプロセスで良くなっている、ともおっしゃっていました。

何が言いたいかというと、皆さん、ギックリ腰になったら鍼灸受けてね!ってことです。
整形外科、整体、マッサージ等々もちろんいいですが、鍼灸もいいですよ〜!!

と最後は宣伝に終わる…

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いのち磨きのお手伝いいたします、一香堂より。

 

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