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はり灸 一香堂@神楽坂の路地裏

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鍼灸でいのち磨きのお手伝いしています@神楽坂の路地裏

お灸は日本文化

『お灸ばなしあれこれ』読みました。

お灸ばなしあれこれ (日本文化史探訪)

お灸ばなしあれこれ (日本文化史探訪)

 

著者は、狭山養生鍼灸院院長の福西佐元先生。八分灸を使って治療をしていらっしゃいます。
八分灸とは、もぐさが八分ほど燃えた時に消す方法で、熱くなく痕も残りません。私も、直接灸のときは八分灸です。

こちらの本は、古典に出てくるお灸を取り上げ、お灸が日本文化たる所以をたくさん見せてくれます。

以前ブログでも書きましたが、浮世絵にお灸が描かれていることは知っていましたが…古典に出てくるお灸の多さに驚きました!

お灸程、最も古く、かつ庶民に根づいた日本文化はないし、代表的日本文化の一つと言って、全く過言ではない、ということですね〜。

お灸は鍼と同様、中国から伝わってきたものです。

鍼にも日本独特のものがありますが、「特にお灸は日本独自の発展を遂げ、技術的にも最高度の水準に達した」と福西先生は書かれています。

現在の中国では鍼治療が中心で、実施されているお灸は間接灸で、日本で行われている直接灸はないそうです。

そういえば、2016年東京/つくばで開催されたWFAS(世界鍼灸学会連合会学術大会)のポストカンファレンス(少人数実技講習)で、透熱灸(=直接灸)の講習がありましたっけ。

直接灸は「日本文化」なのですね〜。

お灸は、中国から仏教伝来と共に入ってきました。平安時代に急速に普及し、鎌倉時代には身分に関わらず盛んに行われました。

 平家物語源平盛衰記には、戦の手当てで灸を使っていたことが書かれています。

お灸には、止血作用があり、傷口にお灸することは消毒にもなります。
鍼灸学校のときに、包丁で指先を切ってしまった傷口にお灸したクラスメートがいました。化膿することもなく、傷口の治りも早かった、と言っていました。

和歌にも、お灸は登場します。
しかも、恋の歌に!お灸のもぐさが燃えるのを、恋焦がれる心境に重ね合わせて、詠われています。
昔は、もぐさは情熱の証でもあったんですね。

現在では、ちょっとピンときませんが。

鎌倉時代以降には、軍記物語などの中で、身体の部位を表すのにツボの名前が使われることがよく見られるそうです。
みんな身体の部位が普通にわかるくらい、ツボを知っていたってことです。今よりずっと、ツボの存在が日常に根付いていたんですね。

歴史上の人物のお灸ネタも。
日蓮聖人がお灸好きだった、とか、秀吉が側室にお灸を勧めている手紙があったり、お灸嫌いの家康に対してお灸好きの家光、等々興味深いです。

お灸が出てくる古典で有名どころでは、吉田兼好の『徒然草』、松尾芭蕉の『奥の細道』でしょうか。これらの書物に三里の灸が出てくることは、ご存知の方も多いのでは?


ツボ足三里 (あしさんり)|せんねん灸公式 「とっておき13のツボ 」

日本篇のあと、海外篇があります。

西洋のお灸として紹介されているのが、古代ギリシャの「焼灼(しょうしゃく)」。
熱した鉄(烙鉄)を皮膚に押し当てたり、熱した油を皮膚に塗ったり、燃えているロウソクの芯を皮膚に付けたりする方法、らしいのですが…
書いているだけでも、身が縮むような痛々しさ、拷問ですよね(汗)

これに比べれば、お灸の方がまだマシな氣がします…

日本のハリ、灸がヨーロッパに紹介されたのは、1543年、ポルトガル人が種子島に漂着して、鉄砲伝来以降(漂着したのは、実は中国船だった)。

江戸時代に来日した、オランダ商館付き医師、エンゲルト・ケンペルというドイツ人が、日本を最初に紹介した人だそう。

ケンペルさんは灸療法のことを、もぐさ(Moxa)の名とともにヨーロッパに紹介しました。
そのため、ヨーロッパ圏のお灸の名称は「もぐさ(Moxa)」が語源となっています。 英語ではmoxibustion、ドイツ語ではMoxibustion、フランス語ではmoxibution。

面白いですね〜。

2月11日(月祝)に開催する「祝2周年!神楽坂サンクチュアリ「間」Persimmon」(13:00オープン、最終受付19:00)でも、お灸体験やります。

平安貴族も受けていたというお灸、ぜひこの機会に体験してみてください。

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基本ご予約は不要ですが、お越しいただくお時間などがわかりましたらご一報いただけたら嬉しいです。

 

 

いのち磨きのお手伝いいたします、一香堂より。

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お得なタオパッチのキット「免疫システムブーストキット」が登場しました!!

ご予約・お問い合わせは、HPFacebookTwitterメッセージ、LINEでどうぞ。
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*** HPからのネット予約は初見料はかかりません。***

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自分の殻が割れる音

いろんな患者さんに出会えば出会うほど、

基準って何だろ?
平均って何だろ?
普通って何だろ?

って思います。

思えば思うほど、それらはモヤっとして実体のないものになり、吹けばとたんに消えてしまう。

例えば、
家族と住んでいてお母さんが作ってくれるご飯を食べている大学生、
家族と離れて上京して一人暮らしの大学生、
子どもを出産して子育てしながら学校に通っている大学生。

同じ年でも、全然違う。比較しようにも、しようがない。

みんな違うし、違っていい。

すでに世界は多様性に満ちている。

想像しているより、世界はもっとずっと広くて深いのかもしれない。

今いる場所が息苦しくても大丈夫。

それは、もうすぐ訪れる脱皮の兆し。自分の殻が割れる音に耳をすませて、大きく息をしよう。

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いのち磨きのお手伝いいたします、一香堂より。

 

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祝2周年!神楽坂サンクチュアリ「間」Persimmon

はり灸 一香堂が利用させてもらっている神楽坂のお部屋、神楽坂サンクチュアリ*「間」Persimmonが2周年を迎えます!!

2周年記念イベントを2月11日㊗️に開催します。

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実はあのお部屋、いろいろなコトが催されています。記念イベントでは、そのエッセンスを味わうことができます!!

当日、一香堂は「お灸体験」と「音叉セラピー」を提供いたします。ほかには

  • フィンドホーンで生まれたトランスフォーメーション・ゲームのカードを使った「ネクストステップセッション」
  • 無意識への扉 "夜見る夢"のメッセージを紐解く「夢ミニセッション」

が体験いただけます。

建国記念の日、神楽坂にて、新しい(そして懐かしい)あなたに出会いませんか?

「間」Persimmon(略して"MaP")メンバーにも会いにきてください!!

はり灸 一香堂にかつてお越しいただいた方、今もお越しいただいている方は、鍼のときとは違う空間を体験しにおいでください!

まだ来たことがない方は、あの神楽坂空間を、この機会にご体験ください。

“A Taste of Ma-Persimmon"を味わいに来てくださいませ。

お待ちしております!

以下詳細です。

神楽坂サンクチュアリ*『間』Persimmon は節分の日に2回目のお誕生日を迎えます!

おかげさまで祝2周年㊗️

柿の精霊に見守られながら、この『間』も季節をふた巡りいたしました。

日頃の疲れを癒しに、または人生を前に進めるために、あるいはただただこの空間の心地よさに浸かるために…お集まりくださった皆様に心から感謝申し上げます!

日頃の感謝を込めて、この『間』Persimmonで共に活動している仲間と共に今年もみなさんに特別な場をご用意いたしました。

普段はそれぞれに活動しておりますが、この日は三人で皆さんをお迎えします。

*2nd Anniversary Day
@神楽坂サンクチュアリ「間」Persimmon*

Open 13:00
Last Order 19:00
Close 20:00

お越しいただいた順にご希望のセッションを一つ受けていただけます。お待ちの時間は、お茶をいただきながらお話をいたしましょう。

オープンスペース*メニュー

毎週木曜日に鍼灸の出張治療を『はり灸 一香堂』の山口香さんの「お灸体験」or「音叉セラピー」

そして、昨年の秋からの新しいメンバー、
トラウマ解消や無意識に気づくサポートする『Sundancer & Procesworker』の林大貴さんからは、無意識への扉 “夜見る夢” のメッセージを紐解く「夢ミニセッション」

人生の変容の旅と実験のガイド『Peace Makin' Labo』の青木麻奈は、トランスフォーメーションゲームのカードを使った「ネクストステップセッション」

そして、温かいお茶と対話。

ご料金は入場料制ワンメニュー付きで2000円です。ワンメニュー追加は1000円となります。

昨年は、セッションでの発見や体験だけでなく、シンクロニシティが織りなす出会いを皆さんが楽しんでいただきました!今年もまた自然につながる出会いを楽しんでいただけたら嬉しいです✨

皆様のお越しをお待ちいたします。
基本ご予約は不要ですが、お越しいただくお時間などがわかりましたらご一報いただけたら嬉しいです。メッセンジャーにて「青木麻奈」までご一報ください。

Peace Makin' Labo
青木麻奈

はり灸 一香堂
山口香

Sundancer & Procesworker
林 大貴

ご予約不要ですが、ご一報いただけますと喜びます。

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「インテリジェンスの発露」と鍼の関係

あるはてなブログを読んでいて、記事内のリンク〜リンクを渡り読みしていたら、こちらの記事に辿りつきました。

blog.tinect.jp

この中で述べられている「インテリジェンスの発露」は、お勉強に限らず、全てのコトガラにおいて重要なんではないか。

「全てのコトガラ」と言っている以上、鍼するのにも大事なんじゃないか?、と強く思った次第です。

「インテリジェンス」とは何か?

文面をそのまま解釈するのではなく、「文脈」からそれ以上の情報を引き出している 

 というコトなのですが。

「文脈」を観る、「行間」を読む、と言葉は簡単ですが、これらのコトは数値化ができません。

もしかしたら可能なのかもしれないけど、数値化で実現が容易くなるとは、あまり思えません。

ここで、凡人の私は「やっぱり経験が大事なんじゃあない?」と思ったのですが、そうではないらしく…

こうしたことが、「経験を積めばだれでもできる」と思うのは間違いである。

経験を積んでも、知識を積み上げても、残念ながらこうした「インテリジェンス」に係る件は「気づかない人はいつまでも気づかない」のだ。

経験・知識が「インテリジェンス」を作るってわけではないそうです。

ただ、漫然とやっていてもダメってことですね。

細部に気づく、意図を読み取る、内部の法則性を読み取る、などの意識の働きを強く持つこと。

これも「念氣通達」の一種でしょうね。

鍼はいろいろなモノを運んでくれます。
面白い!!

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日常に東洋医学を!

今日は朝からテレビ見ました。

“東洋医学”で1年を元気に!|NHKあさイチ

鍼とお灸、漢方、ちょっと薬膳的なことも、紹介されていました。

「鍼ってこわい」って思われている方、まだまだ結構いらっしゃいます。

「鍼はしないでください」というリクエストで鍼灸院に来られる、鍼未体験の患者さん、いらっしゃいます。

お灸だけでもいいのですが…

まずは鍼を体験してほしいし、鍼の方がいいなぁと思う症状もあるわけで。

そんな時は「とりあえず鍼やってみて、ダメだったら刺さない鍼とお灸に変更しましょう!」と提案します。

「全然痛くないんですね〜」「え?今刺さっているんですか?」とおっしゃいます。

皆さん、注射のイメージが強いんですね。
鍼と注射は、太さが違うし、鍼先の構造も全然違います。鍼好きな私も注射は苦手です(^^;;

私が使うのは、主に髪の毛より細い鍼で、何十本も刺すスタイルではありません。

こういった鍼がいい、っていう方がいる一方、「全然効かない」っていう方もいらっしゃいます。

人それぞれ、症状が違いますし、感受性が違います。
ま〜これも、言い訳だと言われればその通りで…自分の鍼の幅を広げるべく、日々の精進が必要なわけですが。

一口に「鍼」と言っても、特徴がそれぞれありますので、ご自分に合った鍼を探してみてください。

こういう番組を通して、東洋医学がもっと身近な存在になったらいいですね〜。

日常に、東洋医学を!

見逃したら、オンデマンドで。
www.nhk-ondemand.jp

2019年も、鍼灸で健やかな一年を!!

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「頑張りは滞りを生む」と学んだ12月

2018年が暮れようとしています。冬らしいキリリとした空氣になりました。

暖かい冬、というのは、からだはちょっとホッとするのですが、ちょっと氣味悪さを感じます。

ようやく冬らしくなったことは喜ばしくもありますが、やっぱり寒いのは身に沁みてこたえますね〜。

実は今月、右腕の傷みとともに過ごした1ヶ月でした。

大きな原因はコレです。
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コレをガラガラ引いていると、「旅行ですか?」と聞かれます…が、お仕事です。

コレに鍼道具一式やらリネン類やらを入れて、神楽坂まで通っています。

ありがたいことに、都会はエスカレーター、エレベーターがある駅がほとんどなので、だいぶ助かっています。

多少重くても、筋トレ代わり❗️と思っていたのですが…

とうとう、今月、日常生活に支障が出るほど痛みが悪化。

原因はいろいろ思い当たります。
かなり力づくで運んでいたので、腕に負荷のかかる身体の使い方だった、
筋肉量が多くもないのに筋肉のみに頼っていた、
骨を使ってからだを動かしていなかった、等々。

自分に合った、からだの使い方をしていなかった、ということです。

それでも、以前と比べたら、鍼とタオパッチのおかげで「よくここまで保った」感があります。

「これはまずい…」と鍼を2回受けて、かなり改善はしました。

治療後は調子いいのですが、3、4日後はまた痛みが戻ってくる。
ま、それは当然です。同じように、日々腕を使っているわけですから。

ということで、タオパッチ増量。基本のポジション+腕に2枚。

「そしたら、嘘のように痛みがなくなりました」...とはなりませんでした、残念ながら⤵︎⤵︎

正確には、痛みゼロにはならなかったけど、軽減はしていました。タオパッチを外したらより痛んだので、わかりました。

タオパッチそのものが痛みをなくしているのか?

はたまた、タオパッチをつけることにより、からだの負荷を最小限にするバランスで動けるようになったのか?

おそらく、後者でしょうね。

そして、私はテープにすごくかぶれやすいので、夜はタオパッチつけていなかったんですね。
以前、寝ている最中(たぶん痒くて)タオパッチを知らぬ間に外していて、朝「あれ⁉️タオパッチ無い‼️」と焦ったことが2回ほどありまして。結局、タオパッチは布団に貼り付いていたり床に落ちていたりで、見つかったんですが。
それ以降、失くすリスクを考えて、タオパッチ装着睡眠はやめていました。

しかし、今回はそうも言ってられず、タオパッチつけて睡眠。

でも…正直、あまり変化はありませんでした。一週間前は、1Lのサーモスポットが持てないほど、でした。

う〜ん、これはどうしたものか??鍼治療に行く時間はないし…

タオパッチを貼る場所もいろいろ変えてみました。 けど、決定的な効果が見られず。

で、今日の午前中ですよ。

そういえば…あれ?腕が痛くない、問題なく荷物も持てていた!!
え〜〜〜!!なぜに〜〜?? 

夜の睡眠中、基本ポジションにタオパッチ装着が、ようやく功を奏したのでしょうか。 

「痛みは消える前に、一旦ひどくなる」

そのような話は、ある鍼の先生からも患者さんからも聞いたことがあります。
話を聞いた時には若干半信半疑でしたが、 体験してみると、突如「抜けていた」という感じです。

しかも、人間て、痛みがなくなると、その痛みの存在自体を忘れてしまうんですね。私も氣がついたのは、荷物運んでだいぶ経ってから。

全ての痛みがそのような経緯で治るかどうかは定かではありませんが、そういう治癒のプロセスもあるんですねぇ。

頑張るときこそ、がんばってはいけない、いかに力を抜いてリラックスの状態で動くか、が大事なんだなぁ。
「頑張る」って滞りを生むんだな〜。

と学んだ1ヶ月でした。

 

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